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2024

2024.09.13

「就労継続支援A型事業所の事業廃止と大規模解雇を受けて(お願い)」〔要望書〕の提出について

 本会では、令和6年9月13日(金)に、全国の329か所の就労継続支援A型事業所の閉鎖、それに伴う約5,000人の障害者の解雇に係る事案に対する要望書「就労継続支援A型事業所の事業廃止と大規模解雇を受けて(お願い)」を厚生労働省に提出しました。

【要望事項(ポイント)】
1.就労継続支援A型事業所の指定の在り方について
〇A型事業所は「障害者への支援」と「最低賃金を支払えるだけの収益の確保」の2つが求められる、非常に難しい事業であるにもかかわらず、「必要な書類が揃っていれば指定を出す」指定権者も存在する。東京都でのA型事業所の指定に係る仕組みを参考に、指定の在り方の検討が必要ではないか。

2.指定基準を満たしていない事業所への対応について
〇指定基準を満たしていない事業所は50.7%(令和5年3月末日時点)となっており、平成29年4月の経営改善計画書提出に係る制度導入から7年が経過したにもかかわらず、半数以上が指定基準を満たしていない。制度導入当時とは事業所を取り巻く環境が変化しているため、事業所個々の経営を支援する仕組み等の検討が必要ではないか。


【要望書に関するコメント】
〇要望書の内容について(小畑 治 雇用事業部会長)
 本会では、5,000人の解雇者が発生した今回の事案を非常に重く受け止めている。障害福祉サービス等報酬改定から約半年が過ぎたタイミングであり、今回の事案と報酬改定の関係については、今後検証を進める必要がある。
 要望書では“A型事業所の指定の在り方”と“指定基準を満たしていない事業所への対応”について取り上げた。前者については、東京都での指定の在り方がヒントになるのではないか。後者については、社会的情勢が変化する中でも、A型事業所が継続していけるような支援を検討いただくことを要望している。

〇厚生労働省の受け止め
 要望書をご提出いただき、感謝申し上げる。本事案については、厚生労働省としても深刻に捉えている。関係各所からご心配をいただいている。今回解雇された約5,000人の障害のある方が再就職に繋がっているかが大きな問題。再就職については、ハローワークや関係機関の協力が重要となるため、厚生労働省・職業安定局と連携し、実態の解明や再就職の支援を進めたい。


※厚生労働省 横田 雄介 課長補佐(左)に要望書を手渡す 叶 義文 全国セルプ協会長(右)
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